2021.5.11
ロールモデルとは?ロールモデルが必要な理由・設定方法について紹介
ビジネスにおいてよく聞く言葉の一つが「ロールモデル」です。ロールモデルとは、人生やビジネスにおいて「お手本となる人」のことです。このロールモデルを設定することで大きな効果を生み出すとされ、多くの企業から注目されています。そこで、この記事ではロールモデルの概要や必要性、設定方法について詳しく解説します。

目次
ロールモデルとは?
ロールモデルとは、自らの具体的な行動と考え方の模範となる人物のことです。英語で役割を意味する「role」、見本を意味する「model」という2つの単語を組み合わせた言葉だとされています。ロールモデルを設定することによって、現状の自分よりもさらに上のレベルを目指せるようになります。つまり、ロールモデルは将来的に自分がどのようになりたいのか、キャリアを考えるための重要な指標となるのです。
ビジネスの観点からロールモデルを考える場合、どのようにして企業理念を実現すればいいのか、またどのような人物像を目指せば成長につなげられるのかがポイントとなります。ロールモデルは個人の成長はもちろん、企業の成長にとっても非常に重要なものといえるでしょう。
なぜロールモデルが必要?
なぜロールモデルはビジネスシーンにおいて重要視されているのでしょうか。その必要性について見ていきましょう。
具体的なキャリアプランを想像することができる
ロールモデルが必要な理由の一つに、「具体的なキャリアプランを想像できる」ことが挙げられます。職場内の先輩や管理職の人など、憧れの対象となるロールモデルを設定することで、より具体的なキャリアプランをイメージしやすくなるのです。まだ経験の少ない社員の場合、日々の仕事をこなすことに精一杯で自身の役割やキャリア設計まで頭が回らないケースも少なくありません。すると「与えられている仕事だけこなせば良い」という思考に陥りやすく、結果として向上心が失われたり、今後の成長の妨げになったりするおそれがあります。このような状況では、社員の大きな成長は望めないでしょう。
このような場合にも、憧れているロールモデルがあれば「その人に近付きたい」という意欲を引き出せます。その人物は過去にどのような仕事をしていたのか知ることで、取得すべき資格やしておくべき体験など、自身のすべきことがさらに明確になります。理想に近付くためのビジョンを「見える化」すれば、働くためのモチベーションアップにも繋げられるでしょう。
組織の活性化に繋がる
ロールモデルが生まれることによって、「組織の活性化」も期待できます。ロールモデルが企業内にいる場合、その人物が持つ知識や実際の仕事の取り組み方を学ぼうとして、意思疎通が生まれます。すると、自然にコミュニケーションの量が増え、組織が活発化するのです。社員同士の交流が少ない職場においては、良好な関係構築にも役立てられるでしょう。
また、自分自身がロールモデルになった場合は、事業の介入や部下への指導などにより積極的に取り組みやすくなります。若手社員だけではなく、ある程度経験を積んだ社員においてもスキルやモチベーションのアップが見込めることがメリットです。このような理由から、ロールモデルは組織の全体的な活性化に繋がるとされています。
女性の活動推進ができる
女性のロールモデルを設定することによって、「女性の活動推進」を行えます。女性は結婚や出産といったライフステージの変化の影響を受けやすく、キャリアパスの形成が困難なケースも多いといわれています。特に小さな子供がいたり家族の介護をしていたりする場合は、どうしても理想とする働き方を実現することが難しい傾向にあるのです。働く意欲こそあっても、肝心な活躍できる場所がないと、仕事に対するモチベーションを保てなくなってしまいます。
このようなときに、結婚や出産後も家庭と仕事の両立を果たすロールモデルがあれば、「その人のようになりたい」とモチベーションアップに繋げられるのです。また女性のロールモデルを設定すれば、離職を防ぎやすくなったり求人効果を高められたりするなどのメリットが得られます。ロールモデルは家庭と仕事を両立するための指針となり、女性の活動促進に繋がるでしょう。
ロールモデルの設定方法
ロールモデルを設定する際には、いくつかのポイントがあります。どのようなことを意識すれば良いのか、ポイントと設定方法について見ていきましょう。
ロールモデルを複数持つ
前提として、ロールモデルの設定は特定の人物に限定する必要はありません。つまり一人ではなく、複数のロールモデルを持って良いということです。むしろ複数のロールモデルを持ったほうが、良い場合もあります。なぜなら人によって良い部分は、大きく異なるためです。たとえば、コミュニケーション能力が高い人もいれば、判断力に優れている人もいるでしょう。このようにさまざまな人物の良い部分を集めて、独自の新しいロールモデルを設定することも有効な方法といえます。役割ごとにロールモデルの対象を分散させて、それぞれの良い部分を学ぶことがおすすめです。
またロールモデルは、性別を限定する必要はありません。男性の場合は女性を、女性の場合は男性をロールモデルにしても良いのです。自身と異なる性別をロールモデルにすることによって気付きが得られ、より広い視野で物事を捉えられるようになるはずです。
年代別に選ぶ
ロールモデルは、年代別に選ぶこともポイントとなります。若手社員の場合は、身近な先輩や上司をロールモデルに設定することがおすすめです。若手社員は必要以上に背伸びをせず、まずは基本となる業務をしっかりと遂行することが求められます。そのため身近な先輩や上司をお手本にして、やるべきことを問題なくこなせる状態を目指しましょう。
中堅社員の場合は社内外問わず、組織内で結果を出している人をロールモデルに設定することが大切です。中堅の立場ともなると、基本的な業務に加えて部下の教育やマネジメントなどが求められます。自身のキャリアアップのためには、市場で活躍している人物を参考にすると良いでしょう。自身の市場価値を高めるための努力を行っている人をロールモデルにすることで、モチベーションを高められます。
役員の場合は、国内外のリーダーをロールモデルにすることがおすすめです。役員は組織やチーム全体をマネジメントする必要があります。また組織を牽引するだけではなく、ビジネスにおけるさまざまな脅威から企業を守るための知識も必要です。広く名が知られているリーダーはオンライン上や書籍などで情報発信を行っていることも多く、そこから情報収集を行えます。ほかのリーダーはどのような姿勢で会社と向き合い、どのようにして困難に立ち向かってきたのか、ビジネススタイルを学びましょう。
人だけをロールモデルにしない
ロールモデルは必ずしも人に限定する必要はありません。たとえば会社のマネジメントなどをしている場合は、ほかのお店や企業をロールモデルに設定することもできます。それぞれのお店や企業では、多種多様な戦略を講じています。その戦略をロールモデルに設定して分析すれば、自身のビジネスに生かせるのです。ロールモデルは概念にとらわれず、広い視野と考え方をもとに設定することが重要になるでしょう。
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