2026.3.13
5分でわかる源泉徴収票の見方|初心者や新任人事が押さえるべきポイント
「源泉徴収票をもらったけれど、どこを見ればいいのかわからない」「年収はどこに書いてあるの?」そんな疑問を抱える方は少なくありません。
本記事では、そもそも「源泉徴収とは何か」という仕組みから、収入や税額を把握しておくメリット、正しい見方まで、初心者や新任人事担当者が押さえておくべき基礎知識をわかりやすく解説します。

目次
「源泉徴収」とは?
源泉徴収とは、会社が従業員に代わって、あらかじめ給与から所得税を差し引き、国に納める制度のことです。
なぜこの制度があるのか?
本来、所得税は個人が1年間の収入を計算して国に納めるもの(確定申告)ですが、すべての会従業員がこれを行うと、個人も税務署も膨大な手間がかかります。そこで、会社が毎月の給与から「概算」で税金を天引きし、まとめて納めることで、納税をスムーズにしています。
「年末調整」との関係
毎月の源泉徴収はあくまで「概算」です。そのため、12月の最後に、生命保険料控除や扶養控除などを反映させて、正しく計算し直す必要があります。この精算手続きが「年末調整」であり、その最終結果をまとめた書類が「源泉徴収票」です。
源泉徴収票は「いつ」もらえる?発行時期について
源泉徴収票が発行されるタイミングは、主に以下の2回です。
- 年末調整が行われた時(12月〜1月)
- 退職した時
① 年末調整が行われた時(12月〜1月)
その年の最後の給与が確定した後、12月後半から1月にかけて発行されます。多くの企業では12月分や1月分の給与明細と一緒に配布されます。
② 退職した時
年の途中で退職した場合、会社は退職から1ヶ月以内にその時点までの源泉徴収票を発行する義務があります。これは、転職先での年末調整や、自身での確定申告に必要となるため、必ず大切に保管しておきましょう。
「源泉徴収票」と「給与支払報告書」の違い
どちらも年末調整の結果を反映した書類ですが、「誰に提出するか」が異なります。人事担当者が最も注意すべきポイントです。
| 書類名 | 提出先 | 目的 |
| 源泉徴収票 | 従業員・税務署 | 所得税の金額を証明・報告するため |
| 給与支払報告書 | 市区町村 | 住民税の金額を計算してもらうため |
会社が従業員の住んでいる自治体へ「給与支払報告書」を送ることで、翌年6月からの住民税額が決定します。つまり、中身はほぼ同じですが、「国(所得税)」のための書類か「自治体(住民税)」のための書類かという違いがあります。
収入や払った税金を把握しておく3つのメリット
源泉徴収票を正しく理解し、自分の収入状況を把握しておくことには、単なる「確認」以上のメリットがあります。
- 正確な「自分の経済力」がわかる
- 年末調整の「漏れ」に気づき、損を防げる
- キャリア設計や転職の判断基準になる
① 正確な「自分の経済力」がわかる
額面年収(支払金額)だけでなく、社会保険料や所得税を差し引いた後の「本当の可処分所得」を把握することで、無理のない貯蓄計画や住宅ローンの借入計画を立てられるようになります。
② 年末調整の「漏れ」に気づき、損を防げる
「所得控除」の欄をチェックすることで、生命保険料控除やiDeCoなどの申請が正しく反映されているか確認できます。もし漏れがあれば、確定申告を行うことで払いすぎた税金を取り戻す(還付を受ける)ことが可能です。
③ キャリア設計や転職の判断基準になる
公的な「年収」を把握しておくことは、転職活動での希望年収の提示や、自分の市場価値を測る上での大前提となります。また、前職の源泉徴収票は転職先で必ず求められるため、内容を理解して保管しておくことがスムーズな入社手続きに繋がります。
源泉徴収票の「4つの重要項目」を詳しく解説
① 支払金額(=額面年収)
会社が1年間に支払った総支給額です。一般的に、公共交通機関を利用する場合の通勤手当(月15万円まで)などは含まれません。
② 給与所得控除後の金額(=給与所得)
支払金額から「年収に応じて算出される、概算経費にあたる控除」を引いた、公的な「儲け」にあたります。
③ 所得控除の額の合計額(=非課税の枠)
社会保険料控除や扶養控除などの合計です。ここが漏れていると、税金が高くなってしまいます。
④ 源泉徴収税額(=実際に納めた所得税)
年末調整を経て確定した、その年に納めた「最終的な所得税額」です。
源泉徴収票の「よくあるQ&A」
Q1:手取り金額はどこに書いてありますか?
A:源泉徴収票に「手取り額」は直接記載されていません。 計算式は 「①支払金額 - 社会保険料等の金額 - ④源泉徴収税額」 です。
Q2:住民税の額が載っていないのはなぜですか?
A:源泉徴収票は、あくまで「所得税(国税)」の金額を確定させるための書類だからです。
所得税が「その年の年収」に基づいて計算されるのに対し、住民税は「前年の年収」に基づいて自治体が計算します。そのため、源泉徴収票に住民税の額が記載されることはありません。
住民税の正確な金額を確認したい場合は、毎年5月〜6月頃に会社を通じて配布される「住民税決定通知書(給与所得等に係る市町村民税・都道府県民税 特別徴収税額の決定・変更通知書)」を確認しましょう。
Q3:再発行はできますか?
A:可能です。 勤務先の人事・総務担当部署へ依頼してください。
自分の収入を正確に把握しよう
源泉徴収票を読み解くことで自分の年収や所得、1年間に支払った税額がわかります。そのため、源泉徴収票の内容を理解できれば、手取りの年収についても正しく把握できるでしょう。自分の収入を正確に把握することは、たとえば大きな買い物の際に支払う金額が妥当なものかどうかを、客観的に判断できるなどのメリットがあるのです。
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